カルチャーシーン

シュタージ博物館

異世界ベルリンからこんにちは、グーテンターク!

先日、語学学校の授業の一環として「シュタージ博物館」に行ってきた。博物館の建物は東ドイツ時代、実際にシュタージ本部として使われていた建物で、中の調度品も当時使われていたものがそのまま展示されている。だからシュタージが登場する多くの映画やドラマで撮影に使われてきた。政治的な話題が大好き😝なマヤ先生が詳しく説明してくれた。

入口ホール
逮捕者を搬送していた車

一人5ユーロを払って入り口を入る。広いホールになっていて簡素なつくりだが素材や作りの質が高い建物といった印象。目の前に逮捕者を護送するために使われた車が展示されている。今は塗りつぶされているが、荷台の横には当時、パン屋とか魚屋とか街を走っていて違和感のないように広告が描かれていたらしい。この車でいきなり来て反体制の容疑者を連行し、中の真っ暗な個室に一人一人を隔離したまま街中を数時間走ってどこに着いたか分からないようにしてベルリン市内の収容所まで運んだ。もちろん事前の通告はないので、ある日突然、家族にも理由が分からないまま人が消えるということになる。やり方がエグイ😨

考えてみるとたったの30年前までそれがこの東ベルリンで行われていたわけで、その当時の職員や職員以外にもたくさんいた一般市民のシュタージ協力者たちもまだ生きているわけだ。彼らは今どのような気持ちで生活しているのだろうか。実際にこの本部建物の周辺地域には当時職員だった人たちが今でもたくさん住んでいるという。

階段を上って2階フロアの右側は全て長官のための部屋になっている。キッチンからバストイレ、寝室まである。家具やじゅうたん、電話などの設備類は当時のままだ。簡素だが木材が多く使われていて良い感じ。椅子なども質が良く座り心地がよさそう。天井も高く余裕を感じる広さ。ここでは多くの映画やドラマの撮影も行われてきた。

3階に上がると当時の様子を伝える様々な展示がある。鳥の巣箱や車のドア、服のボタンなどあらゆる所に隠しカメラが仕込まれて市民は盗撮され監視された。非人間的な社会を作るためにはもちろん教育も重要で幼児期から社会主義的思想への洗脳教育が徹底された。これもつい30年前までは社会の常識として行われていたことです。程度の差こそあれ、今の日本についても考えさせられた😢

ベルリンから愛を込めて!アウフビーダーゼン!

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