グーテンターク!異世界ベルリンからこんにちは!
今回はベルリンでの部屋探しについて。
近年ベルリンでは移民の増加によって人口が増え続けていて、住宅の供給がそれに追いついていないため、部屋を探すのが異常に難しくなっています。ドイツ人でさえ、部屋探しに半年かかるというのも珍しくありません。部屋探しのアプリに登録して探すのが一般的ですが、メールを送っても返事がないのは普通で、ベルリン中心のちょっと良さそうな物件にはあっという間に数千件のメールが殺到し、アプリへの掲載から1分後には掲載が消えています。運よく内覧にこぎつけても、数十人から時には百人を超える内覧者が集まり行列ができるなど狂乱状態。言葉などにハンデのある日本人がこの競争を抜けて契約を勝ち取るのはとても不可能といっていい状況です。
今回私もこのような状況の中部屋探しをしてみて、結論から言うと運よくシャルロッテンブルクという便利のいい場所に無事に引っ越すことができたのですが、そのいきさつを書こうと思います。
私の以前の住居が翌年9月末までの一年契約と最初から決まっていたので一年前から「Immo Scout 24」というアプリを利用して部屋探しを始めました。部屋探しの条件はベルリンの中心にあるティアガルテンという大きな公園の近くで広めの1部屋か2部屋の物件で家賃1,000€程度という、今から思えば強気な条件。一年あればなんとかなるだろうと楽観的に構えていたものの、良い物件はほとんど掲載がすでに消去されているか、たまに内覧希望のメールを送っても全く返事が来ません。
そうこうしているうちに7月になり、さすがに焦ってきたので、Mixbという日本人コミュニティのサイトでも探し始めました。今思うともっと早くからMixbを見ておくべきでした。日本人の部屋探しをサポートしてくれる会社に頼もうともしたのですが、私の条件では厳しいという反応だったのと、家賃に多くのお金を払える企業駐在員をメインにしているということで、後にもめごとやストレスになる可能性が高いと判断しやめました。
8月までは語学学校に通っていたり、9月の頭には約一年前から計画しチケットを購入していたイギリス南部のチチェスターで開催された「Goodwood Revival」というクラシックカーの祭典に参加するため部屋が決まらない中まずいなと思いながらも、これだけは外せないと一週間旅行に行ったりしたので旅行から帰った時には残り3週間、未だに部屋決まらずという状況。
旅行中にMixbで見つけたフランス人オーナーの新築物件に応募しさっそく内覧。Prenzlauer Bergという旧東ベルリンのエリアにある物件でティアガルテンからは少し距離がありますが、中心部から近く十分良い物件でしたが決まりませんでした。
結局、9月にImmo Scout24で内覧できたのは、ティアガルテンには近いけど劣悪な物件と、エリアを広げて見つかった郊外の物件でした。ドイツには格安の家賃で高齢者向け住宅として募集している物件があり、普通は55歳以上の年齢制限ですが、45歳以上という物件もあって、2番目の物件はこれに該当し家賃も水道費・暖房費込みで相場の半値くらいの400€。広さはちょうど日本のワンルームくらいでした。駅近で電車一本で中心部にも30分で出られる立地でしたが駅周辺に店がありませんでした。
残り2週間となったところでMixbで物件を見つけました。これが今入居している物件です。貸主は現在はフランクフルトに住んでおられる日本人の方で、その方がベルリンで借りて住んでいた部屋を借りたまま又貸しするという物件でした。さっそく週末にその物件でお会いしましょうということになりました。
場所的にも希望していたとおりの最高の立地でベルリンの基準では少し狭い(と言っても35平米くらい)で日当たりも良くシャルロッテンブルクの中心にありながら静かで家具付きで私が必要なものは全てそろっています。貸主の方のメールやお会いした時の印象も好印象でした。契約を進めましょうということになり、すぐにフランクフルトに帰られるということだったので、契約前ですが鍵をお渡ししておきますということで受け取りました。
しかしベルリンで部屋探しをする注意点として、部屋探しに困っている人の足元を見た詐欺も横行していることです。それは日本人同士でも例外ではありません。特に又貸し物件は住民登録ができなかったりオーナーの許可がない違法なものだったりトラブルになりやすいとネットで見ていましたので私は詐欺だけは絶対に避けたいとかなり警戒していました。
そこに「契約書は後日作成するので鍵の分のデポジットとして先に敷金を振り込んでください」というメールが届きました。契約書の作成前にお金のやり取りを要求するというのも詐欺の典型的な手口だし、もらった部屋の鍵も本当に使えるものなのかまだ確認できてなかったので、「これは詐欺かもしれない」と警戒しました。
残り1週間。Mixbを見るとこの物件の近くで同じくらいの家賃で2部屋ある物件が掲載されていたのでさっそく電話をして内覧を申し込みその日に内覧しました。日本人女性でとても良い方で話も弾み前向きに進めましょうということになったのですが、所有者はその方の娘さんで今日本にいて10月1日に帰ってくるということで、タイミングや条件が合わず契約とはなりませんでした。
これでいよいよ今の住居でとりあえず契約するしかないという状況になり、本当に住民登録できるのかなど疑問点を解消するため再度貸主の方と電話でお話する機会があり、そこで詐欺の疑いは誤解であると分かり、残り3日となったところでやっと決まって2日間で引っ越しというスリリングな、というかもっと早くから一生懸命探すべきだったのかもしれませんが、まあこれも自分の性格上、自然な流れなのでしかたがありません。
ただ結果としては、自分が思っていた以上に良い立地でほぼ申し分のない物件に巡り合って引っ越しできた。最高の結果です。部屋探しもご縁と言いますが、本当に私は運が強い。そして異国で助けてくれれるのはやはり日本人だと、ありがたく思います。
しかし疲れた。。。異国暮らしは楽ではありません。
ベルリンから愛を込めて!アウフビーダーゼン!