言葉の問題
ベルリンで楽しむ異世界生活。ハロー、グーテンターク!
ドイツに来て一番困るのは言葉の問題です。ドイツ語ははっきり言って難しいです。特に私のように英語も不自由である人間にとっては、その壁はさらに高くなります。語学学校に通えば、文法や単語は頑張ればなんとかなります。では聞けるか話せるかということになるとこれはまた別問題です。ヨーロッパ言語を母国語とする人や、少なくとも英語が話せる人は頭が慣れているためドイツ語を聞いたり話したりするのにも応用が利きます。しかしそうでない場合、私がそうでしたが、語学学校のテストでは点が取れるため、どんどんクラスのレベルはA1、A2、B1・・・と進んでいきますが、話せず聞き取れず、ヨーロッパ言語を話せるクラスメイトとの差は開くばかり。学校はもちろんヨーロッパ言語を話せる人たちを標準として進んでいくので、先生が話していることが自分だけ分からないという状況になります。これはなかなかストレスフルでつらい状況です。私の場合は、2020年7月のコロナ初年度にドイツに来たため、人とコミュニケーションを日常的に取れる状況ではなく(言い訳ですが・・・)、グイグイ前に出られる積極的な性格でもないために、未だにドイツ語で会話ができません。
最初の語学学校には対面授業に5カ月通い、ロックダウン中の5カ月はオンラインの授業を受けてB2.1まで終了しました。その後独学で復習を中心に勉強し、ドイツ人と話す機会も増えてちょっとは耳が慣れてきたので、ちょっとさすがにあせりもあって、先日からまた別の語学学校に通い始めて、案の定、クラス分けテストではB2のクラスに振り分けられました。しかし久しぶりだし、急についていけるようになっているわけもないので、本日、めでたくB1のクラスにクラス替えとなりました(笑)。
語学学校
語学学校はピンからキリまであり、玉石混交です。私が最初に通った学校はゲーテ・インスティテュートという半官半民で経営される学校で、語学学校の中でもトップのプレミアな学校でした。雅子皇后もかつて在籍していたそうです。ゲーテは世界各国にあり、ドイツの文化を世界で広めるという目的も持っています。日本にも東京・大阪・京都に学校があってドイツの授業も日本で申し込める、そしてホームステイ先などの住居も手配してくれるためここに申し込みました。お値段の方もプレミアでしたが、集まって来る生徒にはパキスタンの大使館職員がいたり、カザフスタンの教育委員会から派遣された人がいたり、イランの軍隊から派遣された人がいたりで、ほかの語学学校では出会わないような人たちもいます。今通っている学校は学校の規模も大きくなく、1か月380€(月~金、9時半~12時)と値段的にはゲーテの半分以下ですが、アットホームな雰囲気で、授業の質も大きく落ちるということはなさそうです。一般的には授業料が安い学校は先生の質が落ちるようですが、大学受験などを控えてどうしても短期間でドイツ語力を身につけなければならないという場合などを除けば、致命的に大きな問題にはならないと私は思います。あとドイツは移民が多い国なので、公的機関が運営するフォルクスシューレという市民講座の中に移民向けのドイツ語コースが設けられています。これは1か月100€程度で一番安いですが、先生による当たり外れがかなりあるそうなので、最初の学校としては避けた方がいいと思います。でも一通り勉強した後、仕事をしながら勉強を続けるのであれば、これでもいいんじゃないかと最近思ったりもします。
クラスメイト
生徒は国籍もですが、年齢も本当にさまざまです。日本のイメージだと語学学校に通うのは大学進学や就職をめざす20代の若者たちが大半だと思いがちですが、今までのどのクラスでも20代は3分の1で、3分の1は30代、40代は珍しくなく、私のように50代はさすがに多くありませんが、キャリアアップのためにドイツでドイツ語を学ぶことは普通のことなので何の違和感もありません。今の学校には15歳の子もいて、聞けばウクライナから来たそうです。日本人は若く見られるので全く違和感はないと思います。生徒で一番多いのはヨーロッパ出身の人たちですが、中東やアフリカ、そして意外と南米出身の生徒が多く、アジア人はゲーテでは中国人と韓国人には何人か出会いましたが、日本人には会いませんでした。コロナでみんな帰ったようですが、最近日本の若者が海外に行かなくなったせいかもしれないとも思いました。30代以上の生徒は、たいていドイツで働くためにドイツに来た人たちが多いですが、必ずしも最初からドイツで仕事があるわけではなく、これからドイツで仕事を探すという人もいます。仕事のため30代、40代で語学学校で勉強することはドイツでは当たり前のことです。
ベルリンより愛を込めて、アオフビーダーゼン!