異世界ベルリンからこんにちは!グーテンターク!
去年(2022年)の6月、9€チケットを利用してドイツをより良く理解するために前から行きたかったドイツ一周旅行へ。
9€チケット
9€チケットは、ドイツの新幹線、ICEを除いて、バスやトラムを含むドイツ全土の全ての公共交通機関が6月から8月まで一カ月9€で乗り放題になる神チケットだ。コロナ明けの経済対策として実施された。日本のGo toキャンペーンと違い、シンプルで分かりやすく、もちろん旅行だけで無く日常生活にも使える、各駅の自販機やアプリで簡単に買って名前を書けば使うことができ、非常に手軽に誰もが恩恵が受けられる、と良いことしかない神施策。最高😃!
コロナ対策の時も感じたが、こんな政策をサクッと実行できるところに、ドイツと日本の政府のレベルの差を感じる。
電車の遅延
ハンブルクは以前ちょっとだけ行ったことがあったので、まずは北に向かいリューネブルクへ。9€チケットがあるとはいえ都市間の移動は時間がかかるのでICEを利用する。そしてこの旅で後でも痛い目にあうのだが、途中の乗り継ぎで特急を待っていると電車が来ない。30分待って欠便となり結局1時間以上待つことに。あれ?ドイツの鉄道って、、、思ってたのと違う。。。意外にもドイツの鉄道は本当に遅延、変更、欠便が多く、さらに職員のストライキがあれば全体がストップする。変更のアナウンスはされるが、ドイツ語をうまく聞き取れない人間にとっては大変だ。ドイツ人は「あーまたか、はいはい」という感じで、そういうものだと社会全体が理解しているので怒ったり焦って駅員に詰め寄るような人はいない。遅延証明があれば仕事的にも許される。度々のストライキに文句を言う人はいてもその権利を否定する人はいない。ストライキは労働者の権利を守るために必要な行動で、それを否定すれば自らの権利をも否定するのと同じことだからだ。私が子供の頃は日本でもストライキがあったが、今はすっかり無くなってしまった。
リューネブルクと鳴門市の交流、「ドイツさん」
リューネブルクは徳島県鳴門市と姉妹都市で、なぜかというと第一次世界大戦の時に鳴門市の板東にドイツ人捕虜の収容所があり、捕虜の立場を理解する人格者の所長のもと地元住民との交流が認められ、捕虜たちは「ドイツさん」と呼ばれて捕虜が退所する際には友情の証としてアジアで初めてベートーベンの第九が演奏された、板東の奇跡と言われる歴史があるからだ。これは「バルトの楽園」という映画にもなっていて、鳴門市では板東収容所の跡地が保存され、ドイツ館という記念館が建てられて、現在に至るまでずっと交流が続いている。私もその事実を神戸で知り映画を見て板東を2度訪れ、板東で亡くなった捕虜の供養塔に手を合わせたりドイツ館に資料を見に行き感動した。
リューネブルクは小さな街だが中世のような街並みも残っていて雰囲気がある。昔の給水塔を利用した施設内に鳴門市の常設展示があるそうなので行ってみたが無い。。。最近撤去されたようだ。月日が経ち、当時の生存者も亡くなり、最近日本の勢いも弱くなって、もういいかとなったのかもしれないが、ちょっと寂しい😞
ベルリンから愛を込めて!アオフビーダーゼン!